Iyoの風 特派員報告
 
第16回 私にとっての梅錦           クロミーコ 50代
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私にとっての梅錦

 今年還暦を迎えるので50代というのは気が引けますが、ともかく貴社のHPを初めて見て積年の思いを書こうと思います。そんな大げさなものではないんですが。

 梅錦を初めて飲んだのは今から30年くらい前になります。初めてのマイホームを東京の郊外に買い毎月の住宅ローンを返済すると生活費がかつかつというような状態になり、それまで飲んでいたスコッチウイスキーをもっと安いものに変更せざるを得ないと言う状況で出会ったのが梅錦でした。それまで日本酒というのはどれを飲んでもさして変わらず、ほとんど興味をそそるものではありませんでしたが、近所の酒屋が名門酒会というグループに入っていたこともあり、スコッチより一升瓶の方が安かったという理由から手にしたのが梅錦でした。その時の感激は忘れることが出来ません。
 日本酒ってこんなに旨いものなのかというのが、その時の感想でした。以来、名門酒会の酒を次々と試してゆきましたが、何が一番と聞かれれば梅錦の右に出るものはありませんでした。

 以後、色々な酒を飲み、最近ではワインも飲みますが、ホームグラウンドというか、基本の酒というか、基準の酒は梅錦です。ただ、梅錦との長いおつきあいの中で残念だったのは「つうの酒」というラベルが貼られた頃、酒質が大分落ちたことです。酒質が落ちたのではなく、酒の味づくりが変わったのかもしれませんが、 あのときは結構ショックでした。大分前のことですが、その時は山川酒造へ手紙でも出そうかと思いました。でも行動は起こしませんでした。自分の味覚にこれといった自信もなく、これは私自身の感覚の変化の問題かと思っていましたが、同じ会社に勤めていた人が同じ意見を持っていたことを後ほど知り、やはり何か変更があっ たに違いないと言うことで納得し合ったものでした。この辺の事情を説明していただけると嬉しいとは思いますが、会社のご都合もあるでしょうから、無理にとはいいません。多分、このころから貴社の多品種展開が始まり、本醸造の梅錦の味は他のシリーズに引き継がれたのかもしれません。

 ともかく、梅錦によって日本酒に開眼させられたのは事実なのですから、感謝の気持ちで一杯です。味が変わったといっても、底に流れる梅錦の味が変わったのではなく、少々個性を抑えたとも言えますので、それはそれでやむを得ないことかとも思っています。

 私は、良い酒は冷やで飲めといわれるのですが、冷や酒は嫌いで必ずお燗をして飲みます。酒造家にとってはあまり良い飲み手では無いんじゃないか と思いますが、30年くらい前の梅錦にもう一度会いたいと思っています。

 こんな素晴らしいお酒を造っている人たちに会って、一言お礼を申し上げたいと常日頃思っていましたが、インターネットのおかげで積年の思いを、感謝の念と共にお伝えすることが出来満足しています。うかつにも会社の名前が変わったことにも気づきませんでしたが、これからも美味しいお酒造りに邁進し、私ども梅錦フ ァンを喜ばせて下さい。貴社のますますのご隆昌を陰ながらお祈り申し上げます。

 追伸
 「山川」というのはもう造っていないのですか。あれも美味しいお酒でした。

 


2008.4.8

『Iyoの風マガジン』は愛媛”伊予”の梅錦より発信しています。
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